ゴールデンウィーク、いかがお過ごしですか?
この時期、福井ではあちこちで田植えが始まります。実家の近くの田んぼも連休前には水が張られていました。
そんな水田を見てふと思ったんですが、私、福井という米どころで育ちながら、ちゃんと田植えを見たことないなぁと。
そこで地元の友人にお願いして、田植えを見学させてもらってきました。
田植え機を使った田植えの様子
田植え機が出来たおかげで田植えにかける労力が本当に少なくなったとおっしゃっていました。
ただ、機械代と維持費が高いのに、年に1度しか使わないってことを嘆いてましたね。コンバイン(稲を刈り取る機械)も同様です。
トラックから下ろした苗に水と薬を与えます。やり方はその家々で違うかも。
結構アバウトに見えましたが、経験なんでしょうね。大体一定になってるみたいです。
苗は近くで見るとこんな感じ。下の部分はスポンジ状になっているように見えていたんですが、すべて根っこでした。
トラックにはこうやって積まれてます。今回の田んぼではこの苗を約40枚使用していました。
収穫すると1.6㌧ぐらいのお米になるとか。楽しみですねー!
福井の早稲「華越前(ハナエチゼン)」
今回写真を撮らせていただいた農家さんで作られているのは「華越前」というお米です。
早稲って何?
早稲(わせ)とは、田植えも収穫も少し早い時期に行われる品種です。
農家側に大きなメリットが2つあります。
- コシヒカリはゴールデンウィークを過ぎるまで苗が買えない。華越前は若い人手が帰ってきているゴールデンウィークに植えることができるので、負担が少なくて済む。
- 収穫が早いので、台風被害を回避しやすい。
米農家って兼業でやってる人が多くて、ゴールデンウィークに田植えが出来るっていうのはかなり強みみたいです。
華越前の名前の由来
越前(福井)の華になるように華越前と名付けたのかと思っていたんですが、華を越(コシヒカリ)より前に咲かせるからなんですって。
ちょっとした豆知識にどうぞ。
華越前の特徴は?
コシヒカリはご存知ですか?コシヒカリというと新潟、それも魚沼産が有名ですが、福井発祥のお米なんです。
※厳密には福井で品種改良してコシヒカリが出来たけど、病弱だから育成を諦めたところ、新潟がうまく育てる研究を続けてくれたって感じですね。
華越前はそのコシヒカリの孫にあたります。
育成の難しいコシヒカリを品種改良し、倒れにくい、病気に強い品種になりました。作りやすいお米っていうことですね。
では味は?というと、私はかなり好きです。大阪ではいつも華越前の無洗米を買っていました。
ネットだと「パサパサしている」「まずい」などという評価をしている人を見かけますが、多分炊くのが下手くそなんだと思います。
コシヒカリに比べ、歯ごたえがあり、旨みも十分。
炊き立てはもちろんつやつやふっくらとしていますが、中には冷めてもおいしいため酢飯に向くというお寿司屋さんもいるぐらいです。カレーや炒飯にもおすすめです。
日本の米作り風景写真ギャラリー
今回のまとめ
田植えってけっこう朝早いんですね。今回撮影をさせていただいた農家さんは8時にはスタートできるよう準備を始められてたそうです。
私は8時30分ごろに現場に到着したんですが、みんな揃ってるのに作業は始まってませんでした。
多分待っててくれたんだと思います。ごめんなさい。
友人には「(田植えなんて撮って)何がおもしろいの?」って呆れられました。
彼からすれば子どものころから見ている光景だし、何も珍しい光景ではないんでしょうが、私にはすべてがキラキラと輝いていました。おもしろいに決まってるじゃないですか。
田植えって勝手なイメージで全部機械でやってると思ってたのに、意外と手作業の部分も残ってるんですよね。苗に薬と水をかけたり、田植え機が通った跡を手で均したり。
普段何気なく食べているお米がこうして手をかけて植えられているというだけで思わず頬が緩んでしまったわけです。秋の収穫が楽しみですね。
ご協力いただいた農家さん、ありがとうございました!
それではステキなカメラライフを!あめたま(@ametama_l2l)でした。