肉眼とは違った世界を見せてくれることが写真の面白いところだと思い始めました。
カメラを始めるまでは目に見えた世界をそのまま写真にすることが一番大事なことだと思っていましたが、それだけじゃないんだなぁって。
今回はその代表例「夜景」に挑戦です。
今回の作例は撮影した状態のものとLightroomでRAW現像したものを載せています。合成や修正は邪道と思われるかもしれませんが、私はこれもデジタル時代の写真の楽しみ方だと考えています。
三脚を使い夜景を撮る
大阪は夜でも明るいので三脚を使わずに夜景を撮ることも可能です。ISO感度を3200以上に上げ、ギリギリ手ぶれしない程度のシャッタースピードにすれば撮れないことはありません。
ですが、三脚を使用することでより幅広い表現が可能になります。
作例1:川に反射するビル群
まずはこちら。近所の河川越しに見る梅田の街です。撮影後、レンズプロファイルの補正だけ当てていますが、その他補正はしていません。
私は三脚を使用して夜景を撮影するときはISO→F値→シャッタースピードの順番で露出を決めていきます。
今回はISOを100、F値を8に。最後にシャッタースピードを変えて何枚か撮影し、一番好みだったシャッタースピード20秒に決めました。シャッタースピードを長くしたことで、川面の波が消え、よりビルの反射が強調されました。
そして、家でLightroomで現像したのがこちら。CGのような幻想的な夜景に仕上げてみました。
大まかな仕上げ方の流れはこんな感じ。
- 色温度を下げ、夜の青さを出す
- 明瞭度とシャープ適用量を上げ、ビル群をシャープに
- 黒レベルを下げ、シャドウと白レベルを上げ、コントラストをあげる
- 露光量を上げ、バランス調整
どこまでいじるかがいつも結構迷うところです。
作例2:夜の鉄道橋
続いては、近所の川にかかる鉄道橋です。こちらもレンズプロファイルの補正だけ当てています。
こちらの写真もISOは100に。F8でシャッタースピード20秒だと、雲が流れてしまったので、絞りをF4まで開き、シャッタースピードを10秒に変更しました。
Lightroomで現像したのがこちら。仕上がりイメージは上の写真と同じです。
大まかな仕上げ方の流れはこんな感じです。
- 色温度を下げ、夜の青さを出す
- 明瞭度を上げ、シャープにする
- 白レベルを上げ、雲の陰影を出す
- 露光量を下げ、バランス調整
F4まで開いたことで鉄道橋がぼけることが心配でしたが、十分くっきり写ってくれたのでシャープの適用量はデフォルトのままいじりませんでした。
作例3:
撮影場所を天保山に移し、高速道路を被写体に。こちらもレンズプロファイルの補正だけ当てています。
撮影時の設定はほぼ同一ですが、若干シャッタースピードを落としています。こちらの方が近所の河川より明るく、シャッタースピードを落とす必要はなかったんですが、せっかくなのでより明るさを強調するためシャッタースピードのみ変更しました。
Lightroomで現像したのがこちら。仕上がりイメージは他の写真と同じです。
仕上がりまでの大まかな流れもほぼ同一。自分の好きなパターンって決まっているので、現像パターンも似通っちゃいます。
それにしても、高速道路や鉄道橋といった構造物の写真はかっこいいですね。都会ならではの被写体です。
おまけ:都会でも星景は撮れる!
せっかく三脚を担いで天保山まで行ったので、星景写真にも挑戦しました。
肉眼では3個程度しか星が見えなくて不安でしたが、写真を見てもらえばわかるようにかなりの数の星が写っています。
今回はISO100、F4、SS15秒で108枚の写真を撮影。撮影時間は約27分間です。撮った写真はjpgで保存し、比較明合成を行いました。
比較明合成に使ったソフトはSiriusComp。Photoshopで合成してもよかったんですが、お手軽なSiriusCompを使わせてもらいました。
今回のまとめ
ざっくりと夜景撮影のポイントを書き出してみました。
夜景撮影時の失敗に多い、手ぶれとピンぼけ。この2つは三脚をしっかり使用することでほとんど防げます。夜景撮影時のピントの合わせ方なんかはまたそのうち記事にしたいと思っています。
また三脚を使用すると肉眼では見れない世界が見れるようになるというのが本当に楽しい。
特に長時間露光は三脚なしには不可能な技法です。長時間露光や比較明合成で星をつなげれば、星の数が少なくてもかなりの星が写っているように見えます。
星が見えにくい都会でも十分星景が撮影できるとわかったのは大きな収穫でした。
それではステキなカメラライフを!あめたま(@ametama_l2l)でした。